大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 昭和28年(う)3776号 判決

被告人 小川進

〔抄 録〕

弁護人控訴趣意第一点について。

然し乍ら、原審第三回公判調書の記載によれば、所論指摘の原判決挙示の証拠である司法警察員作成の実況見分調書については、被告人、弁護人同意の上、これを取調べていることが極めて明白である。而して所論によれば、右司法警察員作成の実況見分調書には、略図二葉現場写真六葉が添附されているが、原審は右調書のみを証拠調をなし右略図及び写真の証拠調をしていないこと公判調書により明かである旨主張するのであるが、所論添附略図及び写真は右実況見分調書の内容を存し不可分的一体をなすものであつて、これを分離したものであると認められないこと、該調書における記載に照らし極めて明白であるから、苟くも、公判調書に実況見分調書につき取調済なる旨の記載がある以上、所論の略図及び写真についても適法に証拠調がなされたものであることは、容易にこれを看聞することができるのであつてこれを罪証に供した原判決は相当であつて毫も採証上の違法はない。所論は到底採用することができない。論旨摘録の各判例は本件につき適切ではない。

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!